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現在は経済成長率0.9%の低成長時代

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現在は経済成長率0.9%の低成長時代

戦後経済を三つの期間に区分して考える。

高度成長期(1956年~1973年)

①太平洋戦争で経済が破綻したので出発点の経済状態がとても悪く、ゼロからのスタートなので成長しやすく、しかも強硬な復興策が功を奏した。
②1950年に勃発して3年間続いた朝鮮戦争の特需が起爆剤となった。
③民間貯蓄率が高く、豊富な資金が銀行などを通じて企業に融資され、旺盛な設備投資意欲を企業にもたらした。
④兵士の帰還や出生率の高さにより、労働力が豊富にあったし、貧困を脱して豊かになりたい一心で国民の勤労意欲が高かった。
⑤技術力に遅れがあったので、企業は高いパテント料を払ってまでも、外国技術の導入に熱心であった。
⑥年功序列と長期雇用の労働市場、メインバンク制と株式持合の資本市場が、効率性の高い生産要素市場を確実にした。
⑦1ドル=360円の安い円相場が日本の輸出に好都合であった。

安定成長期(1974年~1990年)

1973年に発生した中東戦争による石油危機は、石油価格が4倍に高騰して世界経済にスタグフレーションを発生させた。
先進国経済は幹並み低成長経済に入ったが、日本経済は短期で脱出でき、平均4.2%の安定成長期を迎えることができた。
なぜ日本は早く脱出できたのか。
まずは企業の省エネルギー技術の開発が成功した。
生産・売上高の減少に対しても、労働者を解雇せずに労働時間やボーナス額のカットで乗り切る労働市場のフレキシビリティ、メインバンクを中心にした企業金融制度が融資を確実におこない、経営不振の企業を支援した策が功を奏した。

低成長期(1991年~)

年によってはマイナス成長も。平均で0.9%という低成長である。
なぜこれだけ長期の大不況を日本は経験したのであろうか。
①きっかけは1980年代後半のバブル経済が崩壊した点にある。株や土地の資産価格が急下落して、信用収縮が発生した。土地を担保にすることの多い日本では、担保価値が銀行の融資額を下回る担保割れとなった。
②円高などによる実体経済の不況も加わって、銀行は大量の不良債権を抱えることとなった。金融機関の倒産も生じた。
③デフレ現状の進行により、容器の不況期に入った。
④人口の少子・高齢化により働き手の数が少なくなり、多少豊かになった日本人の勤労意欲が停滞した。技術進歩率の低下とアメリカのGAFAのようなIT企業における新製品開発もなく、しかもサービス産業の生産性低迷が目立つようになった。

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