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妹尾昌俊著『教師崩壊』【PHP新書】より

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『教師崩壊』の著者である妹尾昌俊氏は、本書の中で次のように書いています。

 

◆神林寿幸氏の研究結果(1950年~60年代ならびに2010年前後に国や教職員組合が公立小中学校教諭を対象に実施した14の労働時間調査を分析したもの)を参考にすると、昔より忙しくなった理由として次のことが考えられる。

『生徒指導や部活指導などで「子どもと向き合ってきた」結果、多忙になり、かつ長時間労働が解消されにくくなっている』という現実がある。

文部科学省や教育委員会は、学校の多忙を改善して、教員が「子どもと向き合う時間」を確保しようと、これまで呼びかけてきました。しかし、子どもと向き合ってきたことこそが、多忙化の何よりの原因だったのです。

 

◆授業準備や採点・添削、学校行事の準備、部活動指導、朝の活動、給食、掃除、休み時間の見守りなど、多種多様な業務で子どもたちと向き合って忙しくなっている。

 

◆2016年実施のベネッセ教員向け調査の結果を見ると、小学校で9割、中学校で8割が「教材準備に時間が十分にとれていない」状態と回答。「特別な支援が必要な児童・生徒への対応が難しい」という悩みも小中学校の約7割に上る。

 

◆愛知県教育大学等が2015年に教員向けに実施した、比較的規模の大きい調査の結果。

「授業の準備をする時間が足りない」と答えた教員は、小学校94.5%、中学校84.4%

「仕事に追われて生活のゆとりがない」という教員も、小中高ともに7割前後。

 

◆ここ10年のあいだ、過労死と認定された公立校の教職員は63人に上ります。平均すると毎年6人も亡くなっている計算になります。(毎日新聞2018年4月21日、2016年までの10年間)

 

◆実際、毎年400~500人の教員が死亡しています。ただし、これは過労死等とは限らず、病死や事故死も含まれます。文部科学省ですら、教員の過労死等の件数はまったく把握していません。

 

◆問題は、過労死、過労自殺だけではありません。そこにつながりかねない、うつ病などの精神疾患で悩む先生もたくさんいます。全国の公立学校では、ここ10年ほど、毎年約5000人の教員が精神疾患で休職しています。

 

 

中央教育審議会『学校の働き方改革に関する答申』より

“子供のためであればどんな長時間勤務も良しとする”という働き方は、教師という職の崇高な

使命感から生まれるものであるが、その中で教師が疲弊していくのであれば、それは“子供のた

め”にはならない。

教師のこれまでの働き方を見直し、教師が我が国の学校教育の蓄積と向かい合って自らの授業

を磨くとともに日々の生活の質や教職人生を豊かにすることで、自らの人間性や創造性を高め、

子供たちに対して効果的な教育活動を行うことができるようになることが学校における働き方

改革の目的であり、そのことを常に原点としながら改革を進めていく必要がある。

 

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