毎日トイレ掃除204|朝活132|リーダーシップ論

【トイレ掃除】

リーダーシップの勉強を始めようと私が思ったのは、
三十年以上前のことです。

都庁で管理職になった頃、
現役を退いたソニーの井深大さんの講演を
聴きに行ったんです。

そこで井深さんは一時間ほど
リーダーシップの話をされましたが、
私にはよく分からなかった。

すると終了後に、ある女性が手を挙げて

「失礼ですが、いまのお話はよく分かりませんでした。
私のような主婦にでも分かるように
話をしてくれませんか」

と言ったんです。

司会者は大慌てでしたが、
さすがは井深さんですね。

ニコッと笑って、こんなお話をされました。

「ソニーの社長時代、最新鋭の設備を備えた
厚木工場ができ、世界中から
大勢の見学者が来られました。

しかし一番の問題だったのが便所の落書きです。

会社の恥だからと工場長にやめさせるよう指示を出し、
工場長も徹底して通知を出した。

それでも一向になくならない。

そのうちに『落書きをするな』
という落書きまで出て、
私もしょうがないかなと諦めていた。

するとしばらくして工場長から電話があり
『落書きがなくなりました』と言うんです。

『どうしたんだ?』と尋ねると、

『実はパートで来てもらっている
便所掃除のおばさんが、
蒲鉾の板二、三枚に、

〝落書きをしないでください
ここは私の神聖な職場です〟

と書いて便所に張ったんです。
それでピタッとなくなりました』
と言いました」

井深さんは続けて、

「この落書きの件について、私も工場長も
リーダーシップをとれなかった。

パートのおばさんに負けました。

その時に、リーダーシップとは
上から下への指導力、統率力だと考えていましたが、
誤りだと分かったんです。

以来私はリーダーシップを
〝影響力〟と言うようにしました」

と言われたんです。

リーダーシップとは上から下への指導力、
統率力が基本にある、それは否定しません。

けれども自分を中心として、
上司、部下、同僚、関係団体……
その矢印の向きは常に上下左右なんです。

だから上司を動かせない人に
部下を動かすことはできません。

上司を動かせる人であって、
初めて部下を動かすことができ、
同僚や関係団体を動かせる人であって、
初めて物事を動かすことができるんです。

よきリーダーとはよきコミュニケーターであり、
人を動かす影響力を持った人を
言うのではないでしょうか。

リーダーシップとは
時と場合によって様々に変化していく。

固定的なものではありません。

戦場においては時に中隊長よりも、
下士官のほうが力を持つことがある。

ヘッドシップとリーダーシップは別ものです。

あの便所においては
パートのおばさんこそがリーダーだった。

そうやって自分が望む方向へ、
相手の態度なり行動なりが変容することによって
初めてリーダーシップが成り立つのです。

『1日1話、読めば心が熱くなる
365人の仕事の教科書』藤尾秀昭・監修

1月11日
「ソニー創業者・井深大のリーダーシップ論」
宮端清次(はとバス元社長)

パートのおばさんこそがリーダーだった。
この言葉の意味は深い。
たいていは、「何言っているんだ?」となるのではないか。
上司を動かせない人は部下をも動かせない。
この言葉には重さを感じる。
信念をもっているとも言えるのではないか。
相手が上司だからといって、媚びているような人間にはリーダーは務まらない。
そう言っているように感じる。

毎日トイレ掃除204日継続

いつも通りのトイレ掃除。
なんら変わりはない。
特に進化もしていない。笑
グレードアップさせようと考えていない。
それでいいのか・・・。
マイペースでいこうと思う。

朝活132日継続

朝は雨の中の散歩だった。
水たまりがすごくて、いつもとは違うルートでの散歩だ。
傘で感じる雨音を聞いているとなんだか落ち着く。
散歩中は1日のなかでもっとも脳が整理される時間だ。

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